2020年2月23日日曜日

正信偈のお話 十五⑫

道綽決聖道難証 唯明浄土可通入
万善自力貶勤修 円満徳号勧専称

前回道綽(どうしゃく)が生きた同じ時代の西欧、中近東の歴史的状況をお話しました。一方、その頃の日本はというと、ようやく朝鮮の百済から仏教が伝わってまだ間もない頃です。そして仏教に対する賛否をめぐり、大陸の優れた宗教として導入を目指す蘇我氏と、異国の神として排しようとする物部氏が対立。五八七年、丁末(ていび)の乱が起き、蘇我氏によって物部氏は滅ぼされます。そして、五九二年から聖徳太子が推古天皇の摂政となって新政がしかれ、天皇を中心にした中央集権でかつ、仏教を尊ぶ宗教国家の方針が、「十七条憲法」によって示されたのでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿