2019年8月31日土曜日

寺報8月(裏) ―住職雑感―

今回の参議院選で重度の障害を持つ方が二名当選されましたね。
以前にも車椅子を必要とする議員はおられましたが、今回はより大がかりというか根本的な対応の変化が必要になりそうです。

お寺でもバリアフリー化は課題となっています。
しかし、町の小さな寺院に構造的な改善ができるかというとなかなか困難なのが現状です。

でも、ハード面では無理でもソフト面での身近な見直しは可能です。
これまで『真宗宗歌』や『恩徳讃』の斉唱の際、「お立ちください」とのアナウンスがよくなされてきました。
この起立は必須なのか儀式作法の先生にお尋ねすると、礼拝の作法にはあたらないので随意にとのこと。
立てるのが当たり前という意識、この辺から変えていきたいと思います。

2019年8月29日木曜日

「すずちゃんの部屋」を新設

願隨寺のホームページに「すずちゃんの部屋」を新設しました。

旧願隨寺のホームページでは先代ゴールデン・レトリバーのアンジュのページを作っていました。
これが結構人気でしたので、新しいホームページでもワンちゃんコーナーを作ることに❤

ご近所、ご門徒さんには懐かしい写真も掲載していきます。
ちなみに、下の写真は生まれたばかりのすずちゃんです。
どの子かは分かりませんが(笑)。


うちの看板犬のすずちゃんを今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2019年8月24日土曜日

秋期彼岸会のお知らせ

§ 彼岸会法要 §
 日 時:9月23日(月) 午後7時
 場 所:願隨寺本堂

ご先祖さまを偲び、いただいたいのちに感謝しましょう

真宗において「彼岸」とは、阿弥陀仏の「浄土」を指します。浄土は、私たちが還っていく世界であると同時に、迷いの世界である「此岸」に生きる私たちの在り方を照らし、私自身の生き方を問いかけてくださる世界です。
お彼岸は、浄土に還っていかれた亡き人を偲ぶとともに、諸仏となられた亡き人からの問いかけに耳を傾け、いただいたいのちの尊さを振り返る大切な行事です。


2019年8月20日火曜日

初参式表白

本日、願隨寺本堂において、
香華を供え、光を灯し、恭しく阿弥陀如来の尊前を整え、
○○家 ○○さんを迎えて初参式を勤めます。

み仏の願いを説かれたお釈迦さまは、
今をさかのぼること約二千五百年前の四月八日、
インドの地にお生まれになられました。
その尊い「いのちの記念日」は「お花まつり」として、
現代もなお祝福され続けています。

今日ここにお参りされた○○ちゃんも「いのちの記念日」を持ち、
毎年、家族や友人からお祝いされることでしょう。
仏さまもまた祝福を惜しまず、
その智慧と慈悲の光をぞんぶんに降り注がれることでしょう。

『阿弥陀経』に曰く、
「青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白光」
極楽浄土では、青い蓮は青く輝き、黄色い蓮は黄色く輝き、
赤い蓮は赤く輝き、白い蓮は白く輝き、
それぞれの華がそれぞれの色で美しく輝いていると説かれています。
そこには他と比べることのない唯一無二のいのちが、
生き生きと存在しています。
その蓮の色のように私たち一人ひとりに個性があります。
それぞれが美しく輝けるよう、子どもの個性を認め、育くむことを、
親の勤めといたしましょう。

また、三帰依文に曰く、
「人身受うけ難し 今すでに受く」
この星には百万種類の動物が存在しているそうです。
その中で人として生まれたことは本当に奇跡のようなご縁です。
そして、「仏法聞き難がたし、今いますでに聞く」
そうして人として生まれたことで、
お釈迦さまの教えと出遭い、こうして聞かせていただけることも、
実は奇跡のようなご縁なのです。

奇跡のようなご縁は今、
み仏に導かれてゆく輝ける「ほとけの子」として、
あなた方の手に抱かれています。
願わくは、この喜ばしき日を機縁に、家族の絆をますます深め、
家庭の中で仏事継承がなされていかれますことを。
仏さまに敬って申し上げます。

令和元年八月十七日

願隨寺住職 釋圭晋

2019年8月19日月曜日

甥っ子の娘ちゃんの初参式

赤ちゃんが初めて神社にお参りされるのを「お宮参り」といいますね。
お寺にも同じように赤ちゃんが初めてお参りされる行事があって「初参式」といいます。

ウチの子どもたちもしましたし、甥っ子姪っ子達も。
今回は甥っ子の娘ちゃんの初参式を願隨寺の本堂で勤めさせていただきました。


若い夫婦が我が子の為に焼香している姿は微笑ましく、こんな喜びの仏事もいいものだなと思いました。

ご門徒のみなさまも願隨寺での初参式は如何ですか?
お宮参りの折に、ぜひお寺にもお寄りください。  by坊守】

2019年8月16日金曜日

ボランティア少女がお寺のお手伝い

毎年8月16日は燈篭のお片付けの日です。
今年は可愛くて頼もしい助っ人さんが来てくれました。

最近の学校では社会貢献の実績も成績がつくようです。
高校3年生で受験生の彼女もあちこちでボランティア活動をされているそうで、今日は願隨寺のお盆の後片付けを手伝いに来てくれたのでした。

まずは本堂に上がって頂いて燈篭の解体、そして駐車場に設置したプールで水洗い。
最後に本堂の縁に並べて乾燥。



簡単そうですが、量もあるのでなかなか大変なんです。
彼女が来てくれて大助かり。
ありがとうございました!

もちろん、きちんとボランティア証明書も発行させていただきました。
また、お手伝いでなくてもお参りに来てくださいね。

そんなにしょっちゅうはありませんが、他にもお手伝いいただけると嬉しい行事があります。
よろしければ是非!
願隨寺の檀家さん以外でも大丈夫ですので、ご相談ください。  by坊守】

2019年8月15日木曜日

永代経勤修 ~今年はいろいろ異例づくめ

令和元年お盆の永代経が勤まりました。

台風接近の不安定な天候の中、お参り下さった皆様、本当にありがとうございました。
お参りの方があってもなくてもお勤めはしなければなりませんので予定通り決行しましたが、「まぁ、ないかなぁ」という予想に反して、例年の半数ではありましたが参詣していただけました。
夕方から雨が降り始め、今後の台風被害の成り行きが心配される中、足を運んでくださいました皆様には深く感謝いたします。

例年のように境内に燈篭をお飾りすることができなかったので、今回燈篭は内陣外陣にお飾りさせていただきました。
また、雨のふきこみでお履物が濡れてしまうのでお参りの皆様には拝殿ではなく玄関からあがっていただきました。
ご門徒の皆様にとって、これはこれで滅多にない体験だったのではないかと思います。



そして、「お参りがなくて私たち家族だけで聞かせてもらうことになるかもしれませんよ」とお伝えしたにも関わらず来てくださった宮部先生にも御礼申し上げます。

宮部先生が法話の中で紹介してくださった蓮如上人の歌
「火の中を 分けても法は 聞くべきに 雨風雪は ものの数かは」

正に今晩のご法話にぴったりでした。
不都合なご縁のとき、だからこそ聞くべきお仏法がある。
今回のようなときだったからこそ心に染みるお話しだったのではないかと思います

2019年8月12日月曜日

お盆前で混み合う道の駅

永代経法要用のお花を買いに道の駅へ行ってきました!
道の駅は新鮮な野菜やお花が安くって近隣の者にはありがたいお店です。

毎年お盆を控えたこの時期はとても混むので、早めに家を出て向かいます。
そして、住職が花材を選んでいる間に私がさっさと買い物を選び終えてレジの列に並びます。

コレが長蛇の列になっていて、売り場の中までくねくねとレジ待ちの行列は続くんです。
レジの建物を出て隣の青果コーナーの建物の中まで・・・。


途中どちらの列かを選ばないといけない分岐で、少しでも早い列はどちらかと皆さん首を伸ばして先を覗こうとされますが、レジの様子は全然見えません。
それぞれ考えて先に進むのですが、レジにたどり着てみると結局大体同じくらいの速さなのです(笑)。

ちょっとしたことでも損をしたくないと思ってしまう私たち。
仏さまの花を買いに来ているのに浅ましい私たちを仏さまはきっと笑っておられることでしょうね  by坊守】

2019年8月8日木曜日

正信偈のお話 道綽決聖道難証⑦

道綽決聖道難証 唯明浄土可通入
万善自力貶勤修 円満徳号勧専称

ふつう歴史の見方というと、人類は進歩し、世の中はだんだん発展していくという見方をします。
これを発展史観といい、キリスト教の終末論と対立する理論として起こってきた近代の歴史観です。

一方、仏教では「四劫(しこう)」といって世界の変遷を四つの長い時期で説明します。世界が始まり、成立し(成劫(じょうこう))、安定し(住劫(じゅうこう))、破壊し(壊劫(えこう))、何もない(空劫(くうこう))、これを繰り返すというのです。

全く同じではありませんが、ビッグバンで生まれた宇宙が安定、やがて崩壊、そしてまた新たに誕生するというモデルに近いものです。


2019年8月6日火曜日

邑久光明園交流会のご案内

真宗大谷派大阪教区教化委員会「ハンセン病問題を共に学ぶ実行委員会」では、年数回、岡山県にある国立療養所邑久光明園を訪ね、入所者のみなさまとの交流会を開催しております。
現在、入所者の平均年齢は85歳になっており、ハンセン病問題の当事者の方々の貴重な声を聞かせていただける機会は限られてきています。大切なことに気づかせていただく出会いの場をご一緒してみませんか。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
[日時]9月19日(木) 集合 8:30 [申込締切]9月13日(金) [連絡先]真宗大谷派大阪教務所(担当:田原)
TEL :06-6251-4720 Mail :osaka@higashihonganji.or.jp

2019年8月1日木曜日

寺報8月(表) ―坊守エッセイ―

「そろそろ願海の原稿上げてなぁ」毎月末になると住職から急かされながら苦心してこの文章を書いています。

参考になるものが欲しくてネットであれこれ検索していると、気になるページを見つけました。
「浄土真宗の法語に思う」と題するそのブログは「我が家の宗派は浄土真宗大谷派です。」と始まり、法語に対する疑問が書いてありました。
「煩悩を断ぜずして涅槃を得るなり?」→煩悩を断じてでは?「われらは善人にもあらず賢人にもあらず」→そうでなければ、われらは悪人ですか?…と続きます。

手継ぎ寺のお住っさんに一言問うてくだされば、「煩悩を断ち切ることができない私達凡夫をこそ救うてくださるのが阿弥陀様の教えなのですよ」とお伝えできるものをと思う反面、この方は少なくとも興味を持って法語カレンダーを見て下さっているのだという事に気づきました。

御門徒さんがこちらを向いてくださっているのにそれに気付けないのは我々僧侶の怠慢でもあるのです。
願隨寺有縁の皆様、どうぞ何なりとお尋ねください。
ご一緒に聞法して参りましょう。