2021年4月20日火曜日

正信偈のお話 十六⑦

善導独明仏正意 矜哀定散与逆悪

光明名号顕因縁

(じょう)・散(さん)とは、修行や善を行う人の姿です。

「定」は定心(じょうしん)の善(定善(じょうぜん))といって、雑念を離れて心を一つに集中して、仏および極楽浄土を一心に念ずる修行のことです。
いわゆる瞑想に入ることです。
『観無量寿経
(かんむりょうじゅきょう)』では十三観の方法が説かれていますが、誰にでもできることではありません。

「散」は散心(さんしん)の善( 散善(さんぜん))といって、ふだんの散乱し動く心のままですが、「悪を捨て善を修める」という道徳的な徳行のことです。
そこには上・中・下、三つの観法が説かれます。

己を超える道を求める人、己を高めたいと道を求める人、世間並みには真面目に生きようと努める人、さまざまな悪を犯さずには生きていけないが救いを求める人などに勧められる宗教的実践のことです。

2021年4月15日木曜日

スズメの子育ての季節です

この季節、境内に落ちているすずちゃん(お寺のゴールデンレトリバー)の抜け毛をスズメやカラスやその他の鳥たちが拾いにきます。

雛の為に温かい寝床を作ろうと、口にいっぱい毛を拾っている親鳥達の姿はとても可愛らしいのですが、警戒心が強く、なかなかその姿を撮影することはできませんでした。

そこで!地面にすずちゃんの毛を仕掛け、スマホをセットして隠し撮りに挑戦してみました!
スマホを放置すること15分。
巣材を集めるスズメさんの撮影に成功!

目一杯咥えようとスゴク頑張ってます。
愛情たっぷりの巣で雛たちが元気に育ちますように❤

【by坊守】

2021年4月10日土曜日

寺報4月(裏)―住職雑感―

先月から輪袈裟にカラフルなバッチを着けているんですけど気づいていただいてます?
奈良県人権教育推進協議会に出席した際に購入したSDGsのバッチです。

SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略称です。

このままだとピンときませんが、元NHKキャスターの池上彰さんは「誰もが同じように幸せに、長く暮らせる社会」と分かり易い言葉にしてくださっています。

そうした社会を国際社会全体で2030年までに実現しよう、そのために全世界で17のゴールを定め、地球上の誰一人として取り残さずに達成しようという目標です。

SDGsのバッジに使われている17色は、その17のゴールを意味しているんです。

経済、福祉、教育等、様々な分野がSDGsを共通の課題として取り組みはじめています。

そして宗教界も例外ではありません。

例えば浄土真宗の教えには「摂取不捨(全ての者をおさめとって見捨てない阿弥陀仏の願い)」があり、正にSDGsの理念と通じているわけです。

お釈迦さまの教えは時を超え、人類の願いとして光を増しつつあります。

2021年4月8日木曜日

コロナ禍の灌仏会

今日4月8日はお釈迦さまのお誕生日です。
お釈迦さまの誕生をお祝いするお仏事を「灌仏会(かんぶつえ)」または「お花まつり」といいます。

灌仏会の「灌」は「そそぐ」という意味で、お釈迦さまの誕生を天が喜び、祝福のために甘露の水を注いだという逸話によるものです。

お釈迦さまはルンビニーという地の花園でお生まれになられました。
そして、生まれてすぐに七歩歩いて立ち上がり、右手を上げて天を、左手で地を指しながら「天上天下唯我独尊」と言葉を発せられたという逸話に基づき、幼いお釈迦さまのましますお御堂に花を飾ります。

うちの灌仏会では、お参りの際にご自宅から持ってきていただいたお花を供えていただいてもいいようにしてあります。
写真の水仙は、一本の茎に二つの花をつけていて珍しいからとご近所のご門徒さんがお供えしてくださった花です。

さて、柄杓で甘茶をすくいお釈迦さまにかけ手を合わせていただくというのが作法ですが、その際に柄杓を持っていただかなければなりません。
未だ新型コロナウィルスの感染が衰えませんので、今年は除菌スプレーを用意しました。

花御堂の横に除菌スプレー…。
なんか物々しくて残念な気持ちになってしまいます。
来年は憂い無くお祝いできますように。

合掌


2021年4月1日木曜日

寺報4月(表) ―坊守エッセイ―

今年の桜は三月末ですでに満開。
入学式まで待ってくれそうにありませんね。

桜は日本人にとって特別な花だと言われています。
一輪一輪の可憐さ、満開の時の圧倒的な美しさ、散り際のはかなさが、日本人の持つ「もののあわれ」の心にしっくりとくるのでしょう。
昔から桜を歌った和歌や物語が多くあることも頷けます。

古今和歌集に「深草の野辺の桜よ心あらば今年ばかりは墨染に咲け」という歌があります。
上野岑雄( かむつけのみねお) という人が友人を悼んで読んだ歌で、源氏物語で引き歌として使われています。

咲き誇る桜にさえも「私の気持ちを分かってくれるならば喪の色に咲いておくれ」と懇願してしまうほどの悲しみを歌っています。
古来から桜は私達の悲しみにさえも寄り添ってくれる存在だったのですね。

今年のお花見はソーシャルディスタンスを保ちつつ、静かにそっと楽しむだけですが、こんな時にも私達を慰めてくれる桜。
桜を愛でる心を頂ける幸せをしみじみ感じる春です。
【by坊守】