2019年11月29日金曜日

第16回 三夜連続法話の会「信心のうた 正信偈四十話」 印度西天之論家~正定之因唯信心

私が参加させていただいています「現代法話研究会 獅子吼の会」で毎年行っています「三夜連続法話の会」のご案内です。
是非ご聴聞におこしください。

ー ごあいさつ ー
今年2月の難波別院、3月の八尾別院、大和大谷別院に引続き、三夜連続法話「信心のうた 正信偈四十話」のいよいよ後半を開催します。昨年は天満別院、茨木別院でも法話会を催し大阪教区の五別院へと活動を広げました。山門がホテルを兼ねた新しい姿で完成する難波別院にて今回はおこないます。12月19日には、ゲストとして藤井寺市 了信寺前住職高間重光 師を迎えます。どうか三夜とも、新しい山門をくぐり、この法話会にお越し下さい。なお、今回の続きは年明けの1月21日から23日です。合わせてご案内申し上げます。
合掌
現代法話研究会獅子吼の会会長 洲崎善範

12月17日(火)
「印度西天之論家 中夏日域之高僧 顕大聖興世正意 明如来本誓応機」
小松 肇(大東市・泉勝寺)
「釈迦如来楞伽山 為衆告命南天竺 龍樹大士出於世 悉能摧破有無見」
三好泰紹(泉大津市・蓮正寺)
「宣説大乗無上法 証歓喜地生安楽 顕示難行陸路苦 信楽易行水道楽」
山雄竜麿(堺市・以速寺)
「憶念弥陀仏本願 自然即時入必定 唯能常称如来号 応報大悲弘誓恩」
松尾陽子(茨木市・浄教寺)

12月18日(水)
「天親菩薩造論説 帰命無碍光如来 依修多羅顕真実 光闡横超大誓願」
宮部 渡(門真市・西禰寺)
「広由本願力回向 為度群生彰一心」
森 広樹(東成区・浄琳寺)
「帰入功徳大宝海 必獲入大会衆数 得至蓮華蔵世界 即証真如法性身」
杉本 潤(鶴見区・圓満寺)
「遊煩悩林現神通 入生死園示応化」
稲垣洋信(淀川区・長教寺)

12月19日(木)
「本師曇鸞梁天子 常向鸞処菩薩礼 三蔵流支授浄教 焚焼仙経帰楽邦」
松井 聰(門真市・心願寺)
「天親菩薩論註解 報土因果顕誓願 往還回向由他力 正定之因唯信心」
澤田 見(守口市・清澤寺)
ゲスト法話「正信偈の願い」
高間重光師(藤井寺市・了信寺前住職)


現代法話研究会獅子吼の会
お問い合わせ:浄琳寺(森 広樹)〒537-0025 東成区中道4-16-20 電話06-6971-5717
YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/user/Shishikunokai

2019年11月26日火曜日

正信偈のお話 道綽決聖道難証⑩

道綽決聖道難証 唯明浄土可通入
万善自力貶勤修 円満徳号勧専称

「当今、末法(まっぽう)にして、これ五濁悪世(ごじょくあくせ)なり。唯(ただ)浄土の一門ありて通入すべき路なり」
道綽(どうしゃく)『安楽集(あんらくしゅう)

聖道(しょうどう)とは、仏陀のさとりを得るために自力を尽くして修行する聖者の道です。それは煩悩をかかえたふつうの人(凡夫)には、とても実現不可能な困難な道「難行(なんぎょう)」です。
しかも時代は先に述べたように末法の時。このような世と時に生きる者にとって真実に生きる唯一の仏道は念仏しかない。念仏を信じ称えるという誰にでも実行できる道「易行(いぎょう)」によって仏国土・浄土に生まれることを願うほかない。
これが道綽が決断し選びとった道でした。

2019年11月24日日曜日

架け橋美術展 最後の開催

今年も架け橋美術展が開催されます。
しかし、なんと今年が最後!
元患者のみなさんの高齢化による作品の減少等の理由によるものと思われます。
最後の機会ですので、是非足をお運びください。

【日時】12月8日~10日
10時~16時30分(最終日は14時まで)

【場所】奈良県橿原文化会館
橿原市北八木町3丁目65-5(℡ 0744-23-2771)
・近鉄「大和八木駅」より東へ500m
・JR「畝傍駅」より北へ900m
※会館には駐車場はございません。ご来館の際には、公共交通機関をご利用いただくか、最寄りの有料駐車場をご利用<ださい。



ー 第35回架け橋美術展 開催趣旨 ー
「らい予防法」により国が続けた隔離政策によって、ハンセン病患者自身のみならず、その家族までもがそれまで以上に厳しい差別や偏見を受け、一緒に暮らすことはもちろん、会うこともできない、実名を名乗ることもできないという生活を余儀なくされました。そして今なお社会に残る差別や偏見、高齢や病気の後遺症から療養所の生活を続けている人
がいます。
 2001年のハンセン病元患者自身が提訴した国家賠償請求訴訟判決に続き、2019年の元患者の家族らが国に損害賠償を求めた訴訟判決も国はその責任を認め熊本地裁判決を受け入れましたが、これで差別がなくなるわけではありません。差別の根源をつくってきた国だけではなく社会にいる私たち一人一人は何をしてきたのか、これから改めて問われなければならないと思います。

 この「架け橋美術展」は、ハンセン病の後遺症によるさまざまな身体の不自由さや困難を乗り越え、人間らしく生きることを追求する中で制作された美術作品を広く伝えることで、ハンセン病問題の正しい知識と理解を深め、元患者の方たちと私たちの架け橋になることを願い始められました。1982年の第1回開催以降、市町村、関係団体等多くの支援を得て続けてきた本美術展も、本年度「第35回架け橋美術展」の開催をもって、その歴史に幕を下ろすことになりました。
 一人でも多くの方にご鑑賞いただき、「ハンセン病問題の全面解決」に向かって闘い続けるハンセン病元患者とその家族と思いを一つにすることを通して、あらゆる差別の撤廃、人権文化の昂揚のきっかけとなればと願うものです。

2019年11月22日金曜日

御文法話の聴聞へ


本山での報恩講中に勤まる御文法話の聴聞に行ってきました。

友人がその大役を務めるからなのですが、あいにく天気は下り坂。
午前中の最後のお参りの際に、「そういう訳で、これから本山まで行こうと思ってたんですけど、今にも雨が降り出しそうでしょ。今日は駅まで車で送ってくれる嫁さんがいないんですよねぇ」と弱音を吐くと、
「そんなこと言わずに行ってあげてください」とご門徒さんに叱咤されました。

お陰で彼の勇姿を見ることができました。
もちろん、聴聞こそ一番大切の目的ですけどね(笑)。
こんな感じでまたご門徒さんにお育ていただきました。

(体半分手すりに隠れてます・・・堂内で写真は堂々と撮れないので

― 御文法話とは ―
御文とは、真宗再興の祖、第八代蓮如上人が書かれたお手紙です。
御文の拝読は、「蓮如上人の直接御化導を参拝の大衆に伝達する為のものである」とされています。
御文法話には、一定の順序形式がありました。それは、一座の法談を展開する主題である讃題に始まり、典拠、随文、作釈、譬喩、因縁、合法、安心、報謝、師徳、法度という構成になっており、法話の最後の結びとして、「尚一座の所詮安心の正意は拝読の御文を大
切に聴聞いたさるよう」とのことばを残して、御文の拝読に移るものでした。
今日では古式に則った形ではありませんが、真宗本廟の報恩講では22日から26日の逮夜後に行われます。

2019年11月19日火曜日

本願寺派さんの音楽法要

ご縁があって本願寺派さんの法要にお参りさせていただきました。

願隨寺でも催しておりますようなお寺でのコンサートをされるとのことで、吹奏楽の一員として参加させていただいたのです。

この時期の法要ですので報恩講さんかと思ったら、報恩講は月末とのことで、この日は音楽法要の日だったようです。

二十数名の編成だったので楽団は本堂で、ご門徒さん達は境内に降りて聴いてくださいました。


私はオーボエの楽器紹介で真宗宗歌を独奏したのですが、ご門徒の皆さんが声をそろえて歌って下さいました。

宗派が違っても同じ親鸞聖人の教えを頂く御同朋に出逢あわせていただく事ができ感動しました。
【by坊守】

2019年11月16日土曜日

寺報11月(裏) ―住職雑感―

十月二十四日、ハンセン病元患者の家族が受けた差別被害への補償法がまとまりました。

ところで私はハンセン病回復者のみなさんとの交流を含めいくつかの人権問題に関わっていますが、私も抱いたよくある悩みの一つが「当事者でもない自分がどのように関わっていいのか・・・」。

しかし、福島県で原発事故問題に関わる小松理虔さんは、「賛成か反対か、正しいか間違っているかと問われると、当事者じゃない人たちは少し尻込みしてしまう。下手なことは言えないと思ってしまう。そして関わることをやめてしまう。当事者と非・当事者の間でどんどん深くなる溝。この時、鍵を握るのは当事者と無関心層のあいだにいる新たな存在ではないか。当事者じゃないけど、関わりたいなぁという人たち、そういう人たちこそ、解決のカギを握っているんじゃないか」とおっしゃいます。

関心はあるけど尻込みしている方がおいででしたら、ハンセン病問題はもちろん、それ以外もご紹介できます。
ご一緒にいかがですか?

2019年11月14日木曜日

令和元年度 願隨寺報恩講

今年も願隨寺報恩講が無事に勤まりました。

平日だったので頼みの娘と息子は学校。
娘は「この日授業は一回も休んだ事が無いし、卒展委員会も毎回出てるから報恩講の日くらい休んでもいいねんで」と言ってくれたのですが、卒業制作や卒業展示会の会議で忙しい時期なので登校させることにして、前日と当日の朝の準備だけ手伝ってもらいました。

代わりと言ってはなんですが、マリンバ演奏のために来てくれていた姪っ子がお茶のお接待を手伝ってくれて大助かりでした。

今年は特に住職が参加の声掛けに力を入れてくれたようで、例年より多くの方にお参り頂き、法要後のコンサートも盛況のうちの終わることができ一安心です。


これからも皆さんにお参りして良かったと言っていただける報恩講をお勤めしていきたいと思います。
【by坊守】

2019年11月12日火曜日

報恩講の準備

報恩講の準備が整いました。

瓔珞を掛け、須弥盛りには柿を、報恩講用の打敷きは赤い鳳凰柄です。

お内陣のお花は住職が、私はトイレのお花を入れました。
女性用の個室には境内の侘助を、男性用の窓際には駐車場のフェンスに巻き付いていた蔓を入れてみました。
お参りのみなさまには気づいていただけるでしょうか(*´ω`*)
【by坊守】


2019年11月10日日曜日

即位記念

今日は全国的にお天気に恵まれ、絶好のパレード日よりでしたね。

さて先日、「これ自動販売機に受け取り拒否されるから両替してくれへん?」と、住職から渡された見慣れないコイン。
よく見ると500円の文字・・・これはもしかして!ご即位記念硬貨ではないですか!


調べてみると、先月に発行されたばかりで、当初は一人2枚しか交換してもらえない貴重品で、ネットショップでは1,430円で販売されているような代物でした。

住職にどうしたのか聞いても「さぁ?いつの間にか財布の中にあってん。何かのお釣りでもらったんかな?」
いやいや・・・そんな普通に出回ってないでしょう~。

いったいどのようにして住職のお財布に入ったのか謎の記念硬貨なのでした。
【by坊守】

2019年11月9日土曜日

珍しく巻真しました

今日は、午前中は通常のお参り、昼からは柏原市のお寺の法話に伺わせていただいて、帰ってから晩ご飯の後に一杯だけですが仏華を立てるというなかなかの忙しさでした。

さて、本堂で仏華の準備をしてるところに、坊守がご門徒さんからのお参りの変更の電話を持ってきました。
その帰りしな、松の葉を針金で括っている私に一言。
「そんな風にキュウキュウにくくったったらなんか可哀想・・・」
「こういう作法があんねん。て言うか、こうせんとこの松使えへんねん」

そうなんです。
今回、私としては珍しく松の葉を括る「巻真(まきしん)」というやり方をしましたが、なんか不自然だし、手間はかかるし嫌いなんです。
でも、この松は組内で既に報恩講を終えたお寺さんから、参勤の帰りにいただいたものでして・・・。
それは助かる♪と喜んでいただいて帰ったたのですが、さぁ立てようという段になってよく見ると、日が経ってしまっていますので葉に元気がなくピンと上を向いていません。
そのまま立てては情けない感じになっちゃうし、かといってせっかくいただいたものを使わないのも申し訳ないし・・・で、仕方なくなんです。

巻真は報恩講のような重い法要のときにしかしないものですし、今回みたいな事がない限りもうすることもないと思いますので、来週の報恩講のお参りの際には是非近くで見てみてくださいね。

2019年11月7日木曜日

松のお手入れ

朝夕涼しくなってきたこの季節。
毎年、住職は五葉の松のお手入れを始めます。

たくさんの葉っぱが茂っていると、虫が潜り込んだり病気になったりするので葉っぱを間引いてすかせていきます。

例えば、この一塊(写真左)をお手入れすると、こう(写真右)なります。


だいぶ風通しがよくなって、枝が見えるほどになっていますよね。

一枝づつ指で揉んで落としていくので大変な作業ですが、仕事の合間にコツコツとがんばっています。
でも、あのペースで報恩講さんまでに終わるかなぁ?
きれいになったところをお参りのみなさんに見ていただければいいのですけど・・・。
【by坊守】

2019年11月4日月曜日

ピカピカになったお道具で♪

報恩講に向けて、お内陣のお道具のおみがき講が勤まりました。

本堂一杯にシートを広げて一つ一つのお道具を丁寧に磨いていきます。
毎年参加してくださっているベテランさんは手慣れたもので、みるみるきれいになりました。

あまり汚れていないように見えるお道具も、磨いてみるとどんどんと磨き布が黒くなり、一年間の汚れ具合がよくわかります。


ピカピカになったお道具で今年も気持ちよく報恩講さんを迎えられます。
ご参加してくださった皆様ありがとうございました。
【by坊守】

2019年11月3日日曜日

寺報11月(表) ―坊守エッセイ―

願隨寺本堂が再建され落慶法要を勤めたのは2006年。
有縁の皆様に多大なご寄進ご協力を頂き、稚児行列も華やかに盛大に勤められた法要を今もはっきりと思い出すことができます。

あの時、稚児姿で前住職に散華を渡す役をした息子は今月末で二十歳になります。
最近は遠方の月参りも任せられるようになりました。
前住職であるおじいちゃんから手渡された何かを息子なりに大切に思ってくれているのかなと嬉しく思います。

多くのご門徒様に落慶を祝って頂いてから13年。願隨寺再建の為にご尽力下さった方が一人二人と還浄されています。
私たちはその方々からお預かりした願隨寺をお守りできているでしょうか。

「お参りに来る人がいて下さってこその寺。お参りの無い寺はただのがらんどう」と前住職がよく言っていました。
願隨寺が「がらんどう」にならないよう、どうぞ報恩講には皆様の本堂にお参りください。
【by坊守】

2019年11月1日金曜日

奈宗連 2019年度講演会のお知らせ

奈宗連(差別をなくす奈良県宗教者連帯会議)の2019年度講演会は、黄光男(ファン グァンナム)さんを講師に迎え、「ハンセン病家族の闘い ―奪われた人生を取り戻す―」という講題でお話しいただきます。


黄光男さんは、今年結審した「ハンセン病家族訴訟」の原告団の副団長を務められた方です。
1955年、大阪府吹田市で在日朝鮮人二世として生まれるも、1才のときに母親と姉がハンセン病を発病し療養所に隔離され、黄さんは福祉施設で育ちます。
後に家族は社会復帰し、黄さんは尼崎市職員に採用されるも、ハンセン病の家族のことは長らく語ることはありませんでした。

他のハンセン病家族の方々と同様に、家族と引き裂かれ、家族のことを隠して生きざるを得なかった差別の事実とその問題をお話しいただけることと思います。

宗教関係の方以外の一般の方でも聴講可能です。
是非ご来場ください。

[日時]2019年11月20日(水)
13:00開会 ~ 15:10頃閉会を予定
[場所]奈良県社会福祉総合センター
橿原市大久保町320-11
[入場料]無料
[駐車場]橿原市営畝傍御陵前駅東駐車場(自己負担)
[問合せ先]奈宗連事務局
浄土真宗本願寺派 奈良教務所内 ℡0742-44-5878