2021年2月1日月曜日

寺報2月(表) ―坊守エッセイ―

月参りに伺ったお宅の仏間の縁から見えるレモンの木。
瑞々しい黄色がまるでそこだけスポットライトが当たっているかのように輝いて見えます。
あまりに美しいので願海に描きますね~と写真を撮らせていただきました。

そちらのお宅で、「毎月、願海の表紙の文章を考えるのに苦心しております」という話題にもなりました。
今月の法語は「慚愧」と「歓喜」の交錯…これはまた難しい言葉です。

この言葉を私なりに解釈しようとして「もったいない」という言葉に行き当たりました。
「もったいない」は元々仏教由来の言葉で、目には見えない仏の力や働きに助けられていることへの懺悔の念と感謝の気持ちです。
転じて「過分のことで畏れ多いこと」「無駄になることが惜しい」事を意味するようになりました。

「もったいない」の中には「申し訳ない」「ありがたい」が含まれています。
帰りに持たせて下さった綺麗なレモンは以前教えて頂いた大根のレモン漬けにしようと思います。
ありがたい、もったいないことです。

【by坊守】 

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