2021年2月18日木曜日

撥ねられた身元不明の猫の枕経

三日前の晩、ご門徒さんがお亡くなりになり、枕経の帰りにバイクで走っていると交差点に白い猫が倒れているのが見えました。
横をスッと通り抜けた際に良く見ると、まだきれいな姿でした。
既に死んでいるとしても、このまま放っておくと潰されてグチャグチャになってしまうは可哀想と思い、急ブレーキ!
バイクを道の端に止めて猫を拾いに行きました。

抱えるとまだ温もりがありましたから撥ねられて間がなかったのでしょう。
交差点には交番がありまして、お巡りさんも困るかとは思いましたが、近所の飼い猫かもしれませんし、バイクに乗せて帰るのはためらわれましたので敷地内に置かせていただきました。
読経まではしませんでしたが、しばしその場でお念仏させていただきました。

さて、翌日、翌々日と、お巡りさんも戸惑われたかなぁと思い、前を通る度に覗いてみたのですが「警邏中にて不在」の看板。
三日目の今日、やっと不在の看板がなかったので交番に入ることができました。
猫の死体の話をすると「ああ、はい、ありました」と。
事情を説明すると、「なんか、悪戯かなぁとも思ってました。ああ、そういうことでしたか」と納得してくださいました。
やっぱり寄ってよかった~。

外へ出て見送ってくださるときに、「あの住職さんに…住職さんに…あの…猫も…あの…猫も…」とお巡りさんは上手く言い表せないようでしたが、お気持ちは伝わりましたよ。
猫も成仏できたのでは…そうだったのなら幸いです。

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