2020年4月1日水曜日

寺報4月(表) ―坊守エッセイ―

去年夏の猛暑でカリカリに枯れてしまった真弓の木。
もう駄目かもと諦めていたのですが、住職の手厚い介護のおかげか、この春可愛らしい新芽を出しました。

材質が強くよくしなるので、古来より弓の材料として使われ、その名の由来ともなりました。
他にも紙の原料になったり、新芽は食用とされたり、昔から生活の中で馴染み深い植物であったようです。

秋には可愛いらしいピンク色の実がなり紅葉するこの木をお仏花の花材にと植えたのが一昨年前。
健気に芽を出して住職を喜ばせています。

境内には雀の夫婦がやってきて、山門に寝そべる願隨寺の看板犬、すずちゃんの抜け毛を拾っていきます。
これから生まれる雛たちの為に力を合わせて居心地の良い巣を作ろうとしているのでしょうね。


「自粛」「中止」「延期」となかなかに落ち着かない世の中ですが、粛々と季節を越えてゆく草花動物達のように、今それぞれが出来ることをするしかありません。
手洗いうがいを徹底して感染予防を心がけましょう。
【by坊守】

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