2019年12月25日水曜日

寺報12月(裏) ―住職雑感―

秋田県の湖でボートに乗っている人が熊の親子が泳いでいるのを見つけ、近づいて映像を撮ろうとしたら向かってこられた・・・というニュースの「なんと威嚇してきました」というナレーションに「なんとやないわ、構ったりな!」と同時に叫んだ我が家の姉弟。
声にこそ出しませんでしたが私と同じ感想にビックリ&苦笑い。

仏教には宿業という言葉があり、以前は前世の行いの報いという意味でしたが、現在の真宗では本人の意思に関わらず宿される業という意味で使われます。
具体的には時代や環境によってすり込まれる価値観のことです。
戦中戦後、昭和や令和といったそれぞれの時代性。
生まれた国や家庭といった環境。
その中で生きている者に無意識に宿される価値観に私たちは縛られます。

うちの子らのあの反応を、本人たちは親の影響などと露とも思わず、自然に湧いてくる自分の考えだと思っていることでしょう。
知らず知らずに大人が与えている影響ってスゴイなぁと改めて感じたことでした。

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