2021年6月20日日曜日

正信偈のお話 十六⑨

善導独明仏正意 矜哀定散与逆悪

光明名号顕因縁

光明とはありのままの私を照らすために投げかけられる働きのことです。
名号とは「南無阿弥陀仏」という言葉になって現れた真実のことです。

「光明名号顕因縁」とは、光明が「縁」となり、名号が「因」となって、私たちに信心が得られるという意味です。

例えば、光明とは私に仏法を聞く縁をもたらしてくれたご先祖さんや恩師や友人のことでしょう。
その人びとから照らされて、自分の内面にあって気づくことのなかった生きることの意味が明らかになっていきます。

光をもたらす人の縁にもよおされて呟くお念仏。
そのみ仏の名を称える者の内には、この人生を虚しく過ごしたくはない、人間であることの意味を成就したいという願いが、実は内因として存在しているのです。

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