善導独明仏正意 矜哀定散与逆悪
光明名号顕因縁
善導(ぜんどう)は、『観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)』を師である道綽(どうしゃく)から学び、また当時の仏教学者たちの学説も研究し、それらを批判し、ついに独自の解釈を打ち立てました。
それが『観無寿経』に関する四部作の注釈書『観無量寿経帖疏(かんむりょうじゅきょうしじょうしょ)』です。
それは阿弥陀仏とその本願への純粋な信心とはいかなるものか、自身の本性、人間の本性を見つめ著わされたものです。
この他に、浄土往生を願う儀式・作法を詩の形で記した『法事讃(ほうじさん)』や『往生礼讃(おうじょうらいさん)』など、五部九巻に及ぶ著作があります。親鸞聖人は善導の仕事を讃『正信偈』で「善導独明仏正意(善導だけが独(ひと)り仏の正意を明らかにされた)とうたわれているのです。