2019年4月8日月曜日

「おはなまつり」の表白

4月8日はお釈迦さまの誕生日です。


この日を祝ってお寺では「おはなまつり」が催されます。

さて、現在、大阪教区の出版委員会では表白(法要の際、趣旨や願いを本尊に対して表明する言葉)集を制作中で、その原稿依頼が来ました。
私の担当は「おはなまつり」。
以下、私の提出原稿です。

編集会議で手直しが入るかもしれませんから、完成した本では若干変わっているかもしれませんが、手放したものはどうなりとご随意に・・・というのが私のスタンス(笑)。
どんな本が出来上がってくるのか楽しみです♪

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―


「おはなまつり」(花御堂の前にて)

お釈迦さまのお誕生日「おはなまつり」に集う私たち一同、阿弥陀如来ならびにお釈迦さまに敬って申し上げます。

親鸞聖人は『正信偈』に、「如来所以興出世 唯説弥陀本願海」と、お釈迦さま誕生の理由を謳われました。
すなわち、量りなく隔てなく障りない大いなる「いのち」、その「いのち」をいただく全ての生きとし生けるものが、共に等しく救われていきますように。
この、阿弥陀如来の妙なる願いを私たちに伝えんがために、お釈迦さまはこの世界にお生まれになってくださったのです。

そして、一、二、三、四、五、六、七。
お釈迦さまは、お生まれになるとすぐに七歩歩いて、天と地を指さして声をあげられました。
共に大いなる「いのち」をいただく私たちへ、自らの尊さにどうか目覚めてくださいと、お釈迦さまが初めて阿弥陀如来の願いをお説きになられた言葉。
それこそが「天上天下唯我独尊(天にも地にも、ただ我ひとりとして尊し)」でありました。

そして、このようなお釈迦さまという掛け替えのない方がこの世界に現れたことを、空が喜び、宇宙が喜び、甘露の雨を降らせたと伝わっています。

ああ、いのち湧き上がり、色とりどりの花が咲き誇る、この春の好日。
私たちの心にも花を咲かせよと呼びかけてくださるそのお姿に、今年もこうして出会うことがかないました。

お釈迦さま、改めて阿弥陀如来の願いをお説きくださったご恩に、「おはなまつり」に集うもの一同、御礼申し上げます。
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。

0 件のコメント:

コメントを投稿