2023年11月20日月曜日

寺報11月(裏)―住職雑感―

真一、恵栄、成行、聡、清…。

ご門徒さんを待って墓地の管理事務所の前に立つと警察庁指定重要指名手配被疑者のポスターが貼ってありました。
みんなよい名前をいただいたのになぁ…。

「子」という字は、漢字の成り立ちにはないので後付けでしょうが、「一( はじめ)」から「了( おわり)」までと書きます。

我が子であろうと親の思い通りに育たないのを百も承知でも、その子の〝一生〟に親の願いを込めて名付けます。

でも、子どもの方はそこまで意識しないのが普通のようですね。
自分でつけたわけではなく与えられたものなので、有り難さが感じられないのかもしれません。

そこでですが、法名を自分で考えてみませんか?

本当は法名も仏さまからの賜り物としていただくものなんですけど、法名は本来生前に名乗るものですし、改めて「私は人としてこういうものでありたい」という願いを自分で持っていただく機縁になると思うのです。

字はお経の中から採るものなので何でもよいわけではありませんが、ぜひお参りの際にでもご相談ください。



2023年11月5日日曜日

寺報11月(表)―坊守エッセイ―

隣町王寺町では最近オリーブ栽培を推しておられるそうで、十月末に明神山でオリーブ収穫祭のイベントが行われました。

実は春から和裁を教えていた大学生が、このイベントで自作の着物を着て卒論の研究発表をするという事で招待されました。
建築科の学生さんと和裁とオリーブ?
これがどう繋がってどんな卒論になるのか…。

多くの人で賑わう明神山ふもとのオリーブ畑には、建築科の発表らしく学生作の木製のオブジェや折り畳みのテーブルセット等と共に研究成果の説明書きが展示されていました。

その中に居ました、居ました、着物姿のお嬢さんが!
なんでも、布で物を包む事を建築の原点と解釈しいるそうで、日本家屋→調度品→和装というように関連付けて研究されていたようです。

良く晴れた山腹のオリーブ畑に若者たちのはしゃぎ声。
一見端からはよくわからなく思える組み合わせも、若者らしいキラキラした発想に満ちています。

和裁を習うために半年間通った斑鳩のお寺で毎回お稽古の前に手を合わせていたことも、彼女の創造が生まれる心の宝石の一つになってもらえると嬉しく思います。

【by坊守】

2023年11月4日土曜日

お磨き講

今日は報恩講前のお磨き講でした。
11月とは思えない暖かな昼下がり、本堂に8名の御門徒さんがお集まり下さいました。

お磨きして頂く仏具は、鶴亀、菊墱、香炉など。
有り難いことに初めて参加してくださった方もあり、始めに磨き方など少しレクチャーして、さぁ作業開始です!


今年は毎年使っている「ピカール」という薬剤に加えて「ニューテガール」という製品を試してみました。
ピカールがトロッとした乳白色の磨き粉なのに比べ「ニューテガール」はさらっとした無色透明の液体…。その名の通り「手軽」にピカピカになりました!

すべてのお道具がピカピカに仕上げられた後は、おしゃべりしながらのお茶タイム。
お菓子はご門徒さんのお団子屋さんがお供えに持ってきてくださったみたらし団子。
それと、最近ご近所にできたお店「抹茶のふう」さん
おはぎと創作おはぎ「栗しぼり」を用意させていただいて、みなさんそのお店の話題で盛り上がっていました。
コロナで控えていましたが、やっぱり皆さんで寄ってお話しするのは良いものですね♪


お菓子の写真は本堂の照明とブルーシートのせいで美味しそうな本来の色になっていないので、興味のある方はお店のインスタをご覧ください。⇒「抹茶のふう

次は13日の報恩講でお待ちしております。

【by坊守】