2022年4月1日金曜日

寺報4月(表)―坊守エッセイ―

願隨寺の山門にいつも寝そべっているゴールデンレトリーバーのすずちゃんは八歳になります。
顔にも白い物が目立つようになり老犬の域に入ってきました。
でも相変わらず散歩は大好きで、私の顔を見上げながらぴょんぴょんと嬉しそうに歩きます。
いつものコースで田んぼを渡る風を全身に受け止めながら季節を感じて歩く楽しい一時。
「いこうよぉ」と訴えかける瞳に負けて「しょうがないなぁ」と出かけるそんな私に、実はすずちゃんから与えてもらっている幸せです。 

最近の新聞やテレビは心がしんどくなるニュースが多く大切な事とわかっていても目を、耳を塞ぎたくなってしまいます。

理不尽に国を追われ命を脅かされるウクライナの人々は、つい先日まで私たちと同じように普通に仕事をしたり、家事をしたり、散歩をしたりと日常を生きていた人たちです。
手入れの行き届いた美しい街並みや公園を踏みつぶしながら進む戦車の映像を見ると胸がギュッとなります。
その中に乗っている人にも家族や故郷があるのでしょうに。

戦争は誰も幸せにはなりません。一刻も早く終わりますようにと祈るばかりです。
【by坊守】

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