2021年12月31日金曜日

今年のMy御節

坊守に毎年、家族で囲む御節のお重とは別に、私が一人でチビチビやる用に小さなお重を作ってもらいます。

今年は新しい器を用意して、作ってもらったのがこちらです。

娘と「第68回 日本伝統工芸展」へ出かけ、鑑賞し終えて高島屋の催会場の階からエスカレーターで下っている途中、娘が「ほら、お父さんの好きそうなのがあるよ!」。

家庭用品のフロアに立ち寄って、手に取ってみると、木目や質感が確かに素敵です。
だけど「使う機会があるかなぁ」と言う私に、娘は「御節を入れてもらえば」。
おぉ、なるほど!ということで購入しました。

使った後は丁寧に洗って、保護のためにはクルミ油を塗ったりとか手間がかかるものですが、今の時代、そういう手間がむしろ大切にしなければならないことかもしれませんね。

箱屋常吉さんのHP

2021年12月25日土曜日

年末年始の行事のご案内

●修正会

[日 時] 元旦の午前零時より厳修

新年を迎えるにあたり仏さまに対する報恩感謝の心から勤まり、仏法聴聞のこころざしを新たにするものとして厳修されます。

勤行中、焼香がありますのでご家族おそろいでお参りください。

元旦は終日開門しております。どうぞ随時お参り下さい。


●新年会
大人数での飲食を避けるため、役員のみで行います。


2021年12月20日月曜日

寺報12月(裏)―住職雑感―

県の人権集会で、北九州でホームレスの自立支援をされている奥田知志さんの講演がありました。

ハウスレスとホームレスという二つの困窮があり、前者は経済的困窮のことで、住まい、食べ物、収入がない…といった状況。
後者は社会的孤立のことで、家族、役割、心配してくれる人がない…といった状況。
そして、この両方が重なると、世間一般でいうところのホームレス、路上生活者になるのだそうです。

このお話を聴講して思ったのは、社会的孤立に限らず、家族を超えたこの世界とのつながり、単なる役割を超えた生きる意味、心配してくれる人を超えた真に私を支えてくれる存在、そういう「ホーム」がレス、欠けている。
それは「いのちのホームレス」なのではないか。

現代は衣食住に関して豊かな社会です。
しかし、確かなつながりがない、心の安らぎがない。
私の魂、いのちが落ち着くところ、帰るところ、そういう意味でのホームがない人は多いのではないだろうかということです。

宗教とその教えは、本来、そういう意味でのホームです。
願隨寺はみなさまのご先祖さまのいのちのホームであるだけでなく、今を生きるみなさまのホームでもありたいと思います。

2021年12月15日水曜日

正信偈のお話 十六⑮

善導独明仏正意 矜哀定散与逆悪

光明名号顕因縁

[二河白道⑤]

しかし、旅人は後ろからの誘惑の声に決して振り返ることはありませんでした。

己の決意を胸に、ただ一心にひたすら白い道を進みます。

すると、意外なほど直ぐさま西岸にたどり着いて、いずれの難に遭うことはありませんでした。

そして、そこで自分を待ち受けていた素晴らしい友と巡り遇えうことができ、共に喜び合うことができました・・・。

以上が、善導(ぜんどう)大師の『観経疏(かんぎょうしょ)』に説かれている二河白道(にがびゃくどう)の譬喩(たとえばなし)です。

では、このお話しに出てくる登場人物や状況はいったい何を喩えているのでしょうか。 ~つづく

2021年12月9日木曜日

畠中咲菫・藤沼 哲・今尾栄仁 展

書家の畠中咲菫先生の作品展に行ってきました。

畠中先生は御所の浄宗寺住職の畠中くんのお母さまで、公私共にお世話になっている方です。

今回は単独の個展ではなく、彫刻家の藤沼哲さんと画家の今尾栄仁さんという方との合同の作品展でした。

これは畠中先生の「土」。

これは藤沼哲さんの作品。
有機的というか、気持ち悪いというか、なんというか(笑)。

そしてこれが今尾栄仁さん。

どれも個性的な作品でしょ♪

2021年12月1日水曜日

寺報12月(表)―坊守エッセイ―

竜田公園の紅葉の赤や黄色のグラデーションがとても美しく、川沿いの遊歩道では、紅葉に透けた光の中をもみじ狩りの人たちが思い思いに散策されていました。

そんな細やかな賑わいに、先が見えなかった新型コロナの感染拡大状況が少し落ち着き、世の中が動きだそうとしているのを感じます。

先日、ずっと活動を中止してた坊守会の学習会を久しぶりに開催しました。

今回は、講師の先生はお招きせず、講義の動画を聴講する形をとりました。
講題は「煩悩心垢の自覚 ― コロナ禍からの問い ー」。
講義後の座談会では、お互いの近況報告や非常事態宣言下の対応などを語り合いました。
各寺ごとの取り組みや工夫や、困った事、感じた事…。
話し出すとキリがなく、あっという間に閉会の時間になってしまいました。

こうして顔を合わせて会話することが、いかに大切で有難いことであったのかを実感させていただきました。
今の状況もいつまで続く事かわかりませんが、今日出逢えている事に手を合わせて一日一日を過ごしてゆきたいと思います。

【by坊守】