2021年11月20日土曜日

寺報11月(裏)―住職雑感―

コロナの影響でレジャーにも変化があり、最近はキャンプブーム。

日本の場合、キャンプはキャンプ場で行いますが、北欧の国々ではマナーを守れば私有地や国有地であっても森でキャンプができます。
なぜそんなことが可能かというと、自然享受権といって「自然はみんなのものだから、独占すべきでない」という考え方があるからです。

キャンプ以外にも、散歩やカヌーもOKですし、ちょっとぐらいなら木の実を採ってもいいそうです。
ステキですね。

日本でも・・・と思いますが、この考え方は北欧の人たちが長い歴史をかけて、当たり前のことと思えるまでに育ててきた共通認識とのこと。

日本人の当たり前は「人に迷惑をかけてはいけない」。
これは裏返すと、「人に迷惑をかけなければ何でもあり」であって、こうした意識では難しいというのが専門家の意見です。

ですが一方で日本には、全てはご縁による賜り物であり、自然は人間の所有物ではないという仏さまの教えに基づいた感覚もあります。
こちらがもっと当たり前になれば、自然をみんなが大切にできるようになるかもしれませんね。

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