2021年9月10日金曜日

寺報9月(裏)―住職雑感―

去る7月26日、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が世界自然遺産へ登録されました。

一昔ならば登録の喜び一色でしたが、最近は環境への意識が高まってきて、そう単純ではないようです。
悩みの種は観光客の増加。

当然、人が増えれば交通量も増えます。
それによってヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコといった島々の希少動物が車にひかれ命を落とす「ロードキル」が増えてしまいます。

また、人が増えれば環境が破壊されます。
逆に、例えばコロナで観光客が減ったことによって、たった一年でハワイのオアフ島の水質は改善されました。
こうしたこともあり、「オーバーツーリズム(観光地に許容を超えた観光客が押し寄せること)」対策としてマウイの郡議会では宿泊施設の新規建設を凍結する条例が可決されました。
今回、沖縄県も西表島入島の年間の人数制限を示しています。

他にも、現地ツアーによる人間の糞尿による環境破壊対策として、犬のアレみたいに自分で持ち帰ることを始めているそうです。

このように経済効果一辺倒から、自然への配慮を大切にするようになってきたことは喜ばしいことですね。

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