2023年10月5日木曜日

寺報10月(裏)―住職雑感―

酷暑のせいでしょうか。
鉢植えの朝顔は夏の盛りに成長を止め、早朝の犬の散歩の際に様子を確かめるのですが、花の数は二つか三つほど。
それが9月に入って再び蔓が伸び始めて1.5倍の丈になり、お彼岸の前まで毎朝十以上の花をつけました。

おいおい、新学期が始まってから元気に咲いたんじゃ、子どもたちの夏休みの観察にならないじゃないか・・・と朝顔に突っ込む私(笑)。

「君まさで 見る人も無き 宿としも 知らで咲くらん 朝顔の花」
良寛和尚の弟子・貞心尼が詠んだ歌です。

朝顔はもう貴方が屋敷に居ないことも知らずに花を満開に咲かしているのでしょう。
そんな誰からも見られることのない朝顔の花を私は憐れに思ったのでした・・・という意味です。

学校が始まって子どもたちに見向きもされなくなってしまっても健気に咲き誇る朝顔の憐れ・・・みたいな?。

でも本当は、種を植えて、芽が出て、花が咲くまでで学習は終わりではなく、枯れるまで見届けるのが「いのちの学び」だと思うのです。

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