2023年10月31日火曜日

磯長廟と夢告

今日は珍しく一軒もお参りがなくお天気も良かったので、妻を誘って磯長廟に参拝してきました。

私が参加している学習会で、親鸞聖人の御生涯の中で「磯長の夢告」といわれる出来事が担当になり、あぁ、そういえば磯長には行ったことなかったなぁ…せっかくだからこれを機に行ってみるか…行ける処にも行きもせずに発表するのもなんだし…というのが思い立った理由です。

磯長廟とは聖徳太子御廟の通称で、日本書紀によると推古29年(621)に亡くなった聖徳太子のお墓のことです。
磯長の地(現在の大阪府南河内郡太子町)に建つ叡福寺さんの境内の中にあります。



叡福寺さんは、四天王寺、法隆寺とならんで、太子信仰の中核となった寺院です。
御廟には太子を敬う空海や親鸞、叡尊、良忍、一遍、證空、日蓮などたくさんの名僧も参籠されていて、日本の大乗仏教の聖地として栄えました。
お寺の詳細は叡福寺さんのHPをご覧ください。

さて、出かけてみれば、斑鳩から1時間もかからず到着。
こんなに近くにあったのに、今までお参りしなかったことを申し訳なく思ったことです。

叡福寺さんは大阪と奈良を結ぶ竹内街道沿いにありますので昔は人の往来が多く賑わっていたことでしょうが、現在は閑静で趣のある古い町並み同様、静かに時が流れるような落ち着いた空間で、真摯にお参りするにはちょうどよいところでした。

でも逆に、観光寺院でもないのにこの広い境内と仏閣を維持するのはどれだけ大変だろうと、同業者はそんな心配をしてしまうのですけどね。

つづく(予定)

2023年10月15日日曜日

寺報10月(表)―坊守エッセイ―

実りの秋ですね。お参り先で季節のお花や採れたての野菜や果物など、丹精込められた自家製の作物をお供えされているお仏壇を多くお見かけします。

先日お伺いしたお宅では、葉っぱ付きの里芋をとても格好良くお供えしてありました。
あまりに素敵だったので写真をパシャリ。
家で採れたもので…と恐縮されましたが、心を込めて作った作物をまず阿弥陀さまやご先祖さまにお供えしようというお気持ちこそが何よりのお供物だと思います。

畑でお店でお供物やお花を何にしようかと考えるとき、お仏壇をお掃除したりご仏前を整えるとき、そこに気持ちが動いたときから私たちはもうお仏事の中にあって、仏さまと共にあります。
阿弥陀さまも何処か遠くにおいでになるのではなしに、日々の生活の中においでです。ふとお念仏が口をついて出た時、ふと手を合わせようと思えた時、ふとお寺にお参りしてみようかなと思えた時、もうあなたの傍らにおいでです。
いつもいつも見守っておいでです。

11月13日は願隨寺の報恩講が勤まります。
いつも傍らにおいでになる阿弥陀さまが、その日は本堂でお待ちです。
みなさまの参拝を心よりお待ちしております。
【by坊守】

2023年10月5日木曜日

寺報10月(裏)―住職雑感―

酷暑のせいでしょうか。
鉢植えの朝顔は夏の盛りに成長を止め、早朝の犬の散歩の際に様子を確かめるのですが、花の数は二つか三つほど。
それが9月に入って再び蔓が伸び始めて1.5倍の丈になり、お彼岸の前まで毎朝十以上の花をつけました。

おいおい、新学期が始まってから元気に咲いたんじゃ、子どもたちの夏休みの観察にならないじゃないか・・・と朝顔に突っ込む私(笑)。

「君まさで 見る人も無き 宿としも 知らで咲くらん 朝顔の花」
良寛和尚の弟子・貞心尼が詠んだ歌です。

朝顔はもう貴方が屋敷に居ないことも知らずに花を満開に咲かしているのでしょう。
そんな誰からも見られることのない朝顔の花を私は憐れに思ったのでした・・・という意味です。

学校が始まって子どもたちに見向きもされなくなってしまっても健気に咲き誇る朝顔の憐れ・・・みたいな?。

でも本当は、種を植えて、芽が出て、花が咲くまでで学習は終わりではなく、枯れるまで見届けるのが「いのちの学び」だと思うのです。

2023年10月2日月曜日

讃迎の夕べ♪コンサート

今年も報恩講に引き続いて素敵な演奏会を催します。
素敵な演奏をどうぞお楽しみください。 ♪♪(●^∀^●)♪♪

[日時]2023年 11月13日(月) 午後4時

藪野巨倫(バイオリン) 
京都市立芸術大学大学院音楽研究科修士課程修了。在学中派遣交換留学奨学生としてフライブルク音楽大学留学。映画音楽の吹替演奏や現代音楽試演にも積極的に取り組む。一般社団法人アマービレフィルハーモニー管弦楽団正団員

樽井美咲(マリンバ)
京都市立芸術大学卒業。管打楽専攻首席。卒業に際し京都市長賞を受賞。同大学卒業演奏会、打楽器新人演奏会等に出演。第一回ウーヴェルチュールコンサート最優秀賞受賞。一般社団法人アマービレフィルハーモニー管弦楽団正団員。

2023年10月1日日曜日

報恩講のご案内

私たち真宗門徒が宗祖と仰ぐ親鸞聖人は1262年(弘長2年)11月28日に、そのご生涯を終えられました。 宗祖が果たされたお仕事の大切さを讃え、文字どおり恩徳に感謝し報いるためのおつとめが報恩講です。

ご先祖さまより受け継いできたお念仏、真宗の教えを今一度いただいて、一人ひとりが自らの生活を振り返り、宗祖親鸞聖人の教えの意義を確かめる、一年で最も大切な御仏事です。

[日時]2023年 11月13日(月) 午後2時

[講師]磯城郡川西町 西教寺 成井暁信 師

報恩講に引き続き、「讃仰の夕べコンサート」を開催いたします。


○おみがき講

[日時]2020年 11月4日(土) 午後1時

報恩講の準備として、仏具の一年の汚れを門徒の手で磨き、仏さまへの感謝を表します。万障繰り合わせてご奉仕いただけますようよろしく願い申し上げます。