2022年3月10日木曜日

寺報3月(裏)―住職雑感―

先月、九州で暮らす母が傘寿を迎えました。
正月に妹に電話をしてどうするか尋ねると、その時点ではまだ何も考えていなかったようですが、兄妹で何ができそうかそれとなく母に探りを入れてくれることになりました。
結局、コロナの感染拡大真っ盛りで集まることもかなわないので大きな事は諦めて、妹は第6波が落ち着いたら一緒に食事に行くことに、うちは毎年贈っている花を今回は奮発して胡蝶蘭にしました。

さて、傘寿の由来は文字の見た目にあるそうで、「八十」と縦書きすると、「傘」の略字に似て見えるからなんだとか。

ちなみに仏教のシンボルには仏舎利塔、法輪、蓮の花がよく知られていますが、傘もその一つなんですよ。
傘は人々を太陽の熱や雨から守ってくれます。つまり仏教における傘は苦悩や有害な力からの保護を意味しているんです。

独り立ちするまでは親の傘の下で育てていただきましたが、実はその後も見えない傘で見守られています。
そのことに深く感謝をするのが傘寿なのかもしれません。

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