決して性加害を容認しはしないが自分は故人を尊敬しているし恩もある。倫理と音楽は別。そのような自分の姿勢に不満がある方に私の音楽は不要だろう…という主旨でした。
作者の人間性と作品の評価について考え方が異なるのは仕方がないとしても、人権侵害に関しては個人の見解の差で済まされるものではありませんので、彼のミュージシャンとしての姿勢を大変残念に思いました。
加えて残念に思ったのがもう一つ。
不満があるなら聞かなくて結構というのも四十年来のファンとしてはとてもショックでした。
ときに人に罵(ののし)られ石を投げられることもありましたが、それでも耳を傾けてくださる人にも、そうでない人にも、私の言葉を伝えたいという姿勢を貫き通されました。
あの人にも、そこはそうであって欲しかったと愁(うれ)いつつ、娑婆の人間が菩薩の如くあることの難しさを改めて思ったことです。